記事を探す

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2019.04.24

ドリフト(D1/IDC)

D1グランプリとは! 基本ルール説明!

D1グランプリシリーズとは何か? 全世界から注目されるドリフトの“カッコよさ”を争うドリフト競技! その基本的な概念とルールを紹介するぞ!

D1グランプリとは?!世界から注目されるドリフトの“カッコよさ”を争う競技!

D1グランプリシリーズは、ドリフト走行をしたときのカッコよさで勝敗を決める競技だ。
ドリフトとは、後輪もしくは4輪を滑らせながら走る走法のこと。そのときドライバーは通常の運転の限界を超えた領域で、曲がっていく方向とは逆にハンドルを切り、非常に高度なバランスをとってクルマをスライドさせながらコントロールすることになる。
そしてドリフトの最大の魅力は、その超非日常的なクルマの動きだ。ドリフト競技においてドライバーはコーナーのはるか手前からクルマを滑らせてドリフトを開始し、エンジン音をとどろかせてコーナーを通過。猛烈な白煙を上げて駆け抜ける。ダイナミックかつアクロバティックなそのアクションは、見ている者の感性にダイレクトに訴えるカッコよさがある。
その勝敗はマシンの性能より、ドライバーのウデに依存するところがはるかに大きい。そのドリフトのウデを競う競技、それがD1グランプリシリーズなのだ。
また、シリーズ戦で採用されている種目として、単独(1台)で走る“単走(TANSO)”と、複数(2台)で走る“追走(TSUISO)”があり、それぞれの1位を決めるとともに、追走トーナメントで最後まで勝ち上がった選手が各ラウンドの優勝者となる。

単走

技術の正確さを競う単独競技!

単走とは、参加選手が1名ずつ走行して得点を競うの競技だ。ここで採点されるのは、どれだけ正確な技術を持っているのか、ということ。
事前に審判員から発表された走行ラインなどのポイントに加え、D1独自の機械採点システム“DOSS(D1オリジナルスコアリングシステム=通称:ドス)”によって「速度」「角度の大きさ」「角度の安定性」などの要素が総合的に得点化される。
基本的に角度は大きいほうが、スピードは高いほうが、エンジンの音は途切れないほうが、動きはスムーズなほうが高い評価となる。
いっぽう、振り出しや振り返しなどの動作はクイックなほうが評価は高くなる。逆に、スピンやドリフトのもどり

があったような場合は大幅な減点だ。本番走行は通常2本。そのうち得点の高かった走行を基準に順位が決定される。

追走

D1最大の見どころなる1対1で接近度を争う競技!

追走。ここからがD1グランプリシリーズの真骨頂だ。決勝に進出したすべての選手が、1対1で戦うことによって勝敗を決するトーナメント方式の競技となっている。
追走では、対戦する2台が単走で決まった順位に基づき組み合わせを決め、先行と後追いを順番に入れ替えるカタチでスタートする。先行は自分のベストの走りをし、後追いは先行の車両に合わせたドリフトをすることが求められる。
後追いが先行と同等かそれ以上の角度をつけて、相手のインに入った状態でドリフトを続けられれば勝ち。また、先行が後追いを引き離したり、よりドリフトの角度が深く、ドリフトの飛距離が長ければ先行の勝ちだ。そして、スピンやアンダーステアをはじめ、挙動の乱れなども減点要素になる。
遅い相手には、遅いスピードでドリフトを合わせないといけないため、必ずしも速いクルマ、パワーのあるクルマが勝てるとは限らない。
なお、走行ラインは単走ほどシビアに判定に影響するわけではないが、後追いの車両にスペースを与えないように、先行の車両がインベタのラインをとることなどは減点の対象となる。
走行は、先行と後追いを入れ替えて計2本で争われる。走行ごとに、各審判員がそれぞれの選手に対し、10点を満点とした点数を付ける形で判定を下し、それを2本分合計して勝敗が決定される。このような方法で勝ち抜き戦をおこない優勝者を決定するのだ。

カテゴリー

D1グランプリには下位カテゴリーからステップアップ可能!

D1競技には、国内最高峰の競技として開催されているD1グランプリシリーズを筆頭として、D1ライツシリーズ、D1ディビジョナルシリーズというカテゴリーが用意されている。
D1グランプリシリーズの直下に位置するD1ライツシリーズとは、2006年より開催されていたD1ストリートリーガルシリーズが、車両規則や競技規則などを一新して2018年から再スタートしたカテゴリーだ。
機械採点システム“DOSS(D1オリジナルスコアリングシステム=通称:ドス)”こそ使われていないものの、D1グランプリシリーズを踏襲した競技方法や採点方法を採用しており、優勝者にはD1グランプリシリーズ参戦へのバックアップ体制も提供される予定となっている。
そしてD1ライツシリーズは全国各地のサーキットを全5〜6箇所を転戦するシリーズとなっており、D1グランプリシリーズへとステップアップを希望する選手たちにとって、参加型ドリフトの最高峰といっていいだろう。
さらに、D1の世界観や楽しさを、そしてドリフト競技の裾野を広げるためにD1ディビジョナルシリーズも設けられている。こちらも発足は2006年で、国内を地域ごとに分割し、転戦のしやすさや参加しやすさも重視されているエントリーカテゴリーだ。
これらの下位カテゴリーでは獲得ポイントによるドライバーズライセンスの昇格制度が導入されており、戦績を向上させてライセンスのランクをあげ、最終的にはD1グランプリシリーズへと参戦できるような道筋が設けられているのだ。