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2019.12.19

チューニングカー

富士スーパーラップ@NISMO FESTIVAL 2019

最高速は300キロオーバー!!

毎年恒例の「ニスモフェスティバル」。今年は「チューニングカースーパーラップ」を久々に開催するということで、富士スピードウェイへ取材に向かいました。天候は快晴。ただ、スーパーラップをやるには気温が高すぎなほど、暖かい一日でした。

今回、走行したマシンを1台ずつ紹介していきましょう。

まずは、チューニング界の重鎮「関西サービス」向井さんが作った35GT-R。触媒を付ければ車検が通る仕様で、ラジアルタイヤ「ADVAN A052」をはいて出走します。オートマ仕様で向井さん曰く「オバちゃんが買い物にも行ける」というマシンには、青木孝行選手が騎乗します。

順調に周回し、1分42秒859というラジアルタイヤにしては非常に速いラップに仕上げてきました。そのまま、2周目のアタックへ向かった時、事件は起きました。

1コーナーで、まさかのコースアウト!原因はブレーキのオーバーヒートだったようです。
ピットへ戻った青木選手に話を聞くと「200キロくらいまでスピードが落ちたところで、ブレーキペダルがスカッと中へ入ってしまった」そうです。

当然ですが、青木選手からは「怖かった」と一言。

続いては、34GT-Rを持ち込んだ「ガレージ伊藤」と「グローバルオート」のタッグチームです。2.8リッター化されたRB26エンジンにTF08タービンの組み合わせで、850馬力を絞り出しています。タイヤは今回初めて「フージャー・DOTラジアル」を装着しました。ドライバーは井入宏之選手です。

初めてはくタイヤだったため、足まわりとのセッティングがイマイチでした。それでも、結果は1分42秒530ですから大したものです。

3台目は「オートプロデュースボス」の持ち込んだフェアレディZです。元々はドリフトマシンとして製作されたマシンでした。エンジンをVQ37からVR38へスワップし。T620Zをツイン装着し1000馬力を発生します。その猛烈な加速感に、ドライバーの蒲生尚弥選手は「一体何キロ出てるんですか?」とチューナーの藤岡さんに尋ねたそうです。返ってきた答えは「知らないほうがいい笑」だったそうです。

ピットロード入口あたりで6速に入り、ストレート終盤ではレブが当たっている状態です。気になった取材班は、藤岡さんに「ギヤ比等考えると一体何キロ出てる計算なんですか?」と尋ねました。返ってきた答えは「知らん」の一言。。。おそらく300キロは優に超えているでしょう。

結果は残念ながらトラブルで結果なし。ヘアピンを立ち上がったところで、ドライブシャフトが折れてしまいました。

残る2台はスリックタイヤでアタックします。まずは、「TOP SECRET」の35GT-Rです。排気量は3.8リッターのままでTD06-25Gタービンをセットして1100馬力を発生しています。タイヤはADVAN A005というスリックタイヤをはいています。ドライバーは菊地ヤス選手です。

「TOP SECRET」と言えば、当然スモーキー永田。「トップタイムは他に譲っても最高速だけは譲るんじゃない」とヤスには伝えてあったそうです。「根性でアクセルを踏みぬけ!」とも。。。

結果はタイムも上々の1分39秒659でした。アタック周の100Rから前輪の駆動が抜けてしまい「FR状態」での走行だったそうです。きっちり4駆で走れていたら、さらなる記録は確実だったでしょう。

ちなみに、ストレートでの最高速は宣言通り「324キロ」で1位を獲得しました。

最後に登場は「HKS」製作の35GT-Rと谷口信輝選手です。

久々に走らせるマシンですが、ピットになにやら不穏な空気が漂っています。HKSの齋藤さんに聞いて、その謎が解けました。かつて、この35GT-Rを走らせていた時のスタッフが、この日は一人もいなかったのです・・・。HKS製4.3リッターキットで排気量アップされ、かつては1200馬力で走っていたモンスターですが、今回はそう言った事情で安全マージンを取って1000馬力仕様になっています。タイヤは「TOP SECRET」と同じく、ADVAN A005スリックタイヤです。

1000馬力仕様といえど、やはりそこは「HKS×谷口信輝」です。タイムはこの日最速の1分38秒607を記録しました。ちなみに、ストレートでの最高速はTOP SECRETに2キロ及ばず、322キロでした。

ド迫力のオンボード映像、大パワー車特有の豪快なエンジン音は、是非動画でお楽しみください!

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